今日は、ホントに“思いつき”で書き始めています。
先程、Twitterの中で、河合隼雄先生の言葉を見つけました。
それは次のようなものです。
自己なんて実現しようと思ったら、途方もないことがいっぱい起こる。
それをぜんぜんわかってない。
だからぼくは、「『自己実現』は『他己実現』や」言うてるんです。
「他人が素晴らしいと思うことをやってるだけや」って。
ここで、文の始めの“自己”と、中ほどの『自己実現』の“自己”を
混同してしまっては、河合隼雄さんの真意は伝わってこないと思いました。
最初の自己は、ユング心理学でいうところの「Self」です。
そして、中ほどの自己は、いわゆる一般的に使われている意味での「自己」です。
だから、河合先生が言いたかったことは、
本当の自己(Self)を実現しようとすることは、並大抵のことではない。
一般的に言われているところの「自己実現」は、決してユングがいったところの
自己実現(個性化)ではなく、「他己実現」なのだと。
・・・他己実現とは“自我”実現とも言えるかもしれませんね。
「他人が素晴らしいと思うことをやっている」と思っているのは、あくまでも自我ですから。
ユングも西田幾多郎も、(ホントの)自己実現とはこの“自我”を滅してこそ為せるのだと言っています。
だからこそ河合先生は、
「自己なんて実現しようと思ったら、途方もないことがいっぱい起こる。」と
表現されたのだと思います。


コメント