女性は、その性の特徴である「感情的・情緒的・母性的な優しさ」の、外的根本態度に対して、無意識内には「論理性や強さ」が補償作用として集積されています。

これらが、夢でイメージとして現われるときに、人格化されて固有の「男性像」として登場します。これがいわゆる“アニムス”です。

この女性が内に秘めているアニムスは、ロゴスの原理を強調するもので、アニマ同様、その発展は4段階に分けられています。

このアニムス、女性が自分自身の人生に「肯定的に」取り入れていくことは、前回の記事でも書いたとおり、なかなか大変なようです。

アニマの特性が他人との協和であるとしたら、アニムスの特性は「鋭い切断の能力」といえます。差を明確にし、正誤の判断を下すこの能力は、一歩間違えば相手を容赦なく刺し殺す、“恐ろしいだけ”の剣になってしまいます。

どんなふうに相手を(往々にしてその相手は“男性”であることが多いようです・・・)「やっつけて」しまうかは、現代では職場や家庭内など、実際に至るところで見受けられるような気がします。


ユングはこのように言っています。

アニムスと対話を5分も交わせば、いかなる男性も自分自身のアニマの犠牲になってしまう。おびただしい常套句、場違いな決まり文句、新聞や小説から引用した陳腐な言葉、使い古された平凡な文句が俗悪な論理の誤用や欠如に入り混じって出てくることに呆然とさせられるだろう。こういった会話は、その参加者が誰であるかに関わりなく、世界中のあらゆる言葉で何百万回となく繰り返されてきた会話であり、いつも本質的な点で何ら変化のない会話なのである。



女性にアニムスで武装して挑んでこられると、対する男性は「まあまあ、そう言わずに・・・」と、アニマで応戦することになってしまう場合の方が、確かに多いようです。


このように、アニムスに“取りつかれて”しまった女性は、本来持っていたいわゆる「女らしさ」を失ってしまい、(それは決して失くしてはいけない)根本の“女の命”を切り刻むことになってしまいます。

そして、そういう女性を多くの男性が敬遠するのは、やはり自明の理ともいえるでしょう。


でも、それでもやはり、女性が自分の本当の「自己実現」の道を歩もうとするならば、このアニムスの面を無視してはいけないんです。

河合先生曰く、「女としての命を失う危険性と、男性からの強烈な反対によって著しい困難を伴う」その道は、やはりいばらの痛みを避けられない、ギリギリのところを、忍耐強く通っていかなければならないようです・・・。

 
話は変わりますが、世間でみられる「夫婦喧嘩」も、実は「アニムスとアニマ」の対決であることが多いようです。

実は「内側同士」で喧嘩をしているのであれば、そこ(自分の内側)に目を向けないと、いつまで経っても問題は解決しないのかもしれません。


次回も引き続き「アニムス」について書こうと思います。



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