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前回の記事で、アニマに翻弄される男性心理について触れましたが、このアニマは現実の女性に対してのみ投影されるばかりではなく、「物体に」向けられることもあります。

その典型的な例としては、「自動車」。

マイカーをこよなく愛して、大切に大切に扱う男性の中には、自身のアニマをその車に投影している方もいるようです。

他には、プラモデルや時計、カメラ、オーディオなどにも・・・。


40年ほど前に書かれた著書の中で、河合隼雄先生はこのように述べられています。

「アメリカにおいては自動車がアニマ的な役割をもっているように思われる。
男性は競って素晴らしい自動車を買い、それを世話し、それについて友人たちと話し合いをする。
考えてみると、男性化したアメリカの女性に比べると、自動車のほうがはるかにアニマらしいともいえるが、近代の合理主義の産物に、非合理な感情の投影をしなければならぬのも気の毒な感じを抱かせる。
わが国において、この自動車のアニマ化はどの程度進んでいるのだろうか。」


男性の物体へのアニマ投影は、実体の女性のあり方にも、大きな要因があるようです。




〈参考文献〉「ユング心理学入門」 河合隼雄著 培風館


 
     
           
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