Rose-rise./Sharon Mollerus

今日のタイトル、書き始めは今までの流れから、『共時性3』としていたのですが、
最終的に変えました。
理由は読んでいただければ分かるかな・・・。

ということで、テーマは今日も『共時性』です。

まずは、前回に引き続き、河合隼雄先生のお話からです。


あるとき、(クライエントで)「私の心境は太宰の『人間失格』です」と言った人がいました。
ところが、同じ日に別の人が来て、「私は『人間失格』がすごく好きです」と言う。
こういうことがよくあります。
個人的には関係ない複数の人が、三島の『金閣寺』に感動したとか、同じようなことを言ったりします。
それだけ重なるからには、そこになにかしらのメッセージがあるはずですから、
そういうときはどんなに忙しくても、必ず読んでみます。
                                『人の心はどこまでわかるか』 講談社
                               

「それだけ重なるからには、そこになにかしらのメッセージがある」

まさに、「意味のある偶然の一致」ですね・・・。

しかも河合先生は、「こういうことがよくあります。」とも言われています。


また、以前ブログ内でもご紹介しましたが、ユングも次のように言っています。

集合的無意識の仮設抜きでは、説明しがたいような象徴的対応現象が生じる事例に、
心理学者はつねに応じざるをえない。


他には、ユング派精神分析家のスーパーヴィジョン及び教育分析を受けられていた、
大妻女子大学准教授の福島哲夫先生も、ご自身の著書で、
「このような(不思議な)現象は筆者自身も何回か経験のあることである。」
と書かれています。


このように、「こころ」という「目には見えない世界」に関わっていると、
いわゆる“不思議なこと”に出くわす場面も自然増えてくるのだと、私も思っています。

私は心理学者ではありませんが、しかしカウンセリングという場で、
前述した河合先生のようなケースと、全く同じような経験をしたことがあります。

たまたま、続けてカウンセリングを依頼して来られた別々のクライエントさんが、
お話をうかがっていると、ほとんど同じと言っていいような内容の相談をされ、
しかも、その相談の主訴とも言うべき、あるキーワードまで一致していたのです。

ちなみにこのキーワード、普段の日常生活の中では、まず耳にすることのない、
「聞き慣れない言葉」 でした。


その他にも、私自身の過去の、全く個人的な経験にピッタリと重なるような相談内容をお聞きしたり、
自分が最近、「○○が気になるなー」とあることに興味を示していると、
まさに“そのこと”に関しての詳しいお話を、クライエントさんが急に話し始めたり・・・。

このようなことがある度に、ユングの理論への関心が深まりますし、
何より、深いレベルのお話を聴かせていただく、一人ひとりのクライエントさんとの、
目には見えない“ご縁”というものを、本当にしみじみと感じます。


共時性 1 の記事でご紹介した、ユングが、自身の元患者が拳銃自殺したことを“感じた”という話。

ユングはこの現象を、ユング自身の元患者への無意識的な同一化によって、
時空を超えた知覚が生じたのだとしています。

我々は、目に見える“意識”のやり取りだけではなく、見えない部分での“無意識”でも、
関係性を持っているということですね。

というより実は、意識⇔意識、無意識⇔無意識、意識⇔無意識 という、
非常に複雑な関係性の上で、私たちは周囲の人とやり取りをしているのですが、
(私自身、my shrinkである佳代先生 とのセッションで、この件を取り上げてもらったことがあります)
もちろん、通常我々が認知できているのは、意識上の部分だけです。

でも、見えない部分の関係性が、好き・嫌いという感情を含めた、
身近な家族を含めた様々な人間関係に大きな影響を及ぼしていて、
いわゆる精神分析やカウンセリングというものは、
「その部分」に光を当てていく(蓋を開ける)ことであるとも言えます。

私自身も、自分の見えない部分である無意識に意識を向ける、
「こころのワーク」(教育分析)を大切にしています。


今日は最後に、かの、アインシュタインのこの言葉をどうぞ。

「直接目に見える真理から一見かけ離れた複雑な現象に統一性を認識することは、崇高である。




(今日ご紹介した、福島哲夫先生の著書です。
ユング心理学について分かりやすく書かれています。)
ユング心理学 (図解雑学)
ユング心理学 (図解雑学)
著者:福島 哲夫
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