前回の記事で、

「人は人との関係によって癒される」

と書きました。


このことは真実であると、私は思っています。


事実、例えばカウンセリング系のグループワークなどは色々あります。

こういう場では、同じような境遇により、同じような痛みを負った人たちが集まり、

思いを共有できる仲間の中で自分の本当の思いを吐き出し、

お互いを理解し合える安心・安全な関係の中で、

少しずつ自身の傷と、(自然に)仲間の傷も癒していくという効果を実感している方もいらっしゃいます。


また、そのような目的を持ったグループでなくても、

私たちが普段、日常生活を送る中で、

家族や気の許せる友人など、

その対象は人によってさまざまだと思いますが、

自分を認めて受け入れてくれる“自分以外の他者”によって、

心が和んだり、温かくなったりして、落ち込んでいた気分が幾分晴れたり、

自信が湧いてきたという経験があれば、それは相手の存在によって癒されたと言っていいと思います。


ただし、今日の本題は「基本は“自分”」という内容です。

これから書くことは、今までに書いた“他者によって癒される”とは、

一見矛盾した内容になるかもしれません・・・。



「あなたが自分の中に深く潜っていけばいくほど、

他人とのつながりを確かに感じられるでしょう。

あなたが自分にほれてほれてほれこむほど、他人に対して湧きあがる

深い愛情を感じずにはいられなくなり、寂しさが消えていくでしょう。

自分を認め、許し、愛していくのはあなた自身なのです。」

                   斎藤学  『自分のために生きていける」ということ』より



精神科医、医学博士であり、嗜癖(依存症)研究の第一人者でもある、斎藤学先生は、

ご自身の著書でこのように書かれています。


最終的には、自分自身を癒せるのは、「自分」しかいない。

これもまた真実なのです。



私は、他者が与えてくれるものは“きっかけ”だと思っています。

誰かに受け入れてもらえなかった。認めてもらえなかった。

そうして出来てしまった心の傷を、

今度は誰かが(自分を)受けいれてくれた、認めてくれたことを“きっかけ”として癒していく。

そう、“それをする”のは誰でもない、「自分自身」なのです。



自分が自分を、本当の意味で認められないと、傷はまだ癒えているとは言えません。

そして、その心の内側の見えない疼きは、あなたを今、本当に愛してくれている他者までも、

傷つけていくことになりかねません。


自分が本当に満たされていないと、色んな形で周りを巻き込みながら、

他者も自分もさらに傷つけていくという、堂々巡りから抜け出せなくなる恐れがあります。



このあたりの話は、またじっくりと別の機会に取り上げたいと思いますが、

とにかく、他者に“癒してほしいと期待”することは、「違う」ということです。

それは、依存や共依存の問題となってきます。



思いを共有できる仲間、

新しくつくり上げた家族、

私たちのようなカウンセラー、も・・・。



どういう他者であろうと、自分の本当の思いをきちんと受け止めてくれて、

心底安らげる時空間を与えてくれる存在は、

自らを癒すきっかけとなることに変わりはありません。


だから、そういう人とのつながりは、とても大切だと思います。


でも、そこで本当に自分自身の内側にしっかりと向き合い、

時にはさらに苦い思いもしながら、

乗り越えるべきものは乗り越えて、

辛抱強く自分自身を認めていくことをやり遂げられるのは、

誰でもない、「自分」だけなのです。


今日は最後に、もう一度この言葉を・・・。

「自分を認め、許し、愛していくのはあなた自身なのです。」


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今日ご紹介した、斎藤学先生の主催のメンタルケア会社「IFF」の HP です。




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