本当の正義というものは、決して恰好のいいものでは無いし、そしてそのために必ず
自分自身も深く傷付くものです。
                     『やなせたかし  アンパンマンの原作者』

やなさたかしさんが、どのような意図でこの言葉を言われたかは知りませんが、
もしかしたら、 「本当の正義」 とは、自分が「そうだ」と思い込んでいる正義、
自分を中心にした視点での正義、という意味なのかもしれません。


ユング心理学では、いわゆる善ばかりに目を向けるのではなく、一見 悪と思われるものの存在を完全否定せずに、それをそのままで認めることの大切さが示されています。


一方向から見たら悪かもしれないものも、また別の視点からのぞいてみれば、若しくは、
「悪いもの」とそこから目をそむけるのではなく、思い切って蓋を開けてみれば、それが
思いもかけぬ善をもたらすこともあるというわけです。


ユング心理学で有名な概念に『影』というものがあります。

これは、簡単に説明すると

「(自分の)無意識内に潜む、自分自身が嫌悪してしまう性質」です。


普通、人は自分で自分を正しいと思える人間でありたいと思いますし、
そのように努力しますよね。

だから、自分の中に、自身で否定してしまうような人格の暗い側面があるなんて
認めたくないものです。


でもユングはこのように言っています。

自らが他者にたいして大いなる影を投げかけているということに、
人はまず気づかなければならない。

自分や他人の人生をダメにしながら、それでもその悲劇全体が実は自分自身に起因し、
それを維持し増長させているのが自分であることにほとんど気づかない人を見るのは
悲しい。



人は、自分の内側にある認めたくない性質である「影」を、「投影」と結びつけてしまうと、それを、
自分ではなく他人のものとして受け止めてしまいます。


主体(自分)と環境(他人)との間に投影が関与すればするほど、自我(意識)が自分の錯覚に
気づくのはますます難しいものになっていく。(ユング)



だから大切なのは、自分の影を単に否定するのではなく、受け入れ、コントロールすることなのです。

これは、とてもつらく大変なことではありますが、こころの成長には欠かせないものです。



そういえば、アンパンマンのキャラクターに、善悪両方の心を持ったロールパンナちゃんが
いますね。

決して善だけでなく、内側に悪も持ち、それが時として表面化してしまうロールパンナちゃんは、
私たち人間に近いのかもしれません・・・。



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